私が水に関する勉強を始めたという情報を聞きつけ、株式会社スリーアイパブリケーションより、「水と衛生に関する課題と日本の対応」について、海外に英文で紹介したいという趣旨で原稿依頼ありました。この度、この本が完成しましたのでその概要について紹介します。この本は、「日本における科学技術」と題して、在外、在日大使館や商社向け、また、日本が世界に向けて取り組んでいる科学技術について幅広く広報活動している権威ある本です。今回、私のテーマであります「水と衛生」について記述しております。
1,はじめに
「21世紀は水の世紀である」として、世界の水危機が指摘されている。地球の温暖化をはじめとする地球環境の変化によって世界の水資源も少なからず影響を受ける。その対応策として安全な飲料水や基本的衛生設備の入手は緊喫の課題である。7月に洞爺湖で開かれるG8サミットにおいて水問題が取り上げられる意義は大きいと所感を先ず述べております。
2,国連ミレニアム開発目標における水と衛生の課題
2000年9月ニューヨークで開催された国連ミレニアム・サミットに参加した147カ国は、平和と安全、開発と貧困、環境、人権とグットガバナンスなどに取り組む宣言を採択した。これに基づいて国連は2015年まで飢餓に苦しむ人々、また、安全な飲み水を確保できない人々を半減させる「水と衛生の目標年度」を設置しました。本年、2008年は国際衛生年として実施されている。ことを記載しております。
3、アジア太平洋サミットに至る水問題への世界の取り組みの潮流
世界水フォーラム企画、運営など民間シンクタンクが開催された。ここで論議された世界の水問題とその政策について、特に深刻化する水問題、飲料水、衛生問題など、学者、技術者、国連機関などに大きな影響を与え、2006年には、京都でアジア太平洋水サミットが開催されたこと。
4,日本の経験を世界に
日本の水道普及率は、97%と全国どこでも蛇口をひねると飲用が可能であること。こうした経験や技術は世界でも有数な水準にあること。角膜処理技術、水道の管網整備、配水管技術、濾水探知技術、そしてJICAプロジェクトの実績にも優れた技術を持っていること。こうした経験を普及促進の必要な国々に伝えていくことが大切であることを述べております。
5,終わりに
日本は、アジアにおける衛生的な水供給に関し、これまでも人、お金の両面で重要な役割を果たしてきた。国際的役割を果たすためにも引き続き、ODAを通じた国際貢献の意義は大きい。「アジアゲート構想」は、我が国の「経済成長戦略大綱」にも位置づけられているように、今後の推進に当たっては、国際的視野に立った政策展開を進めることが重要であると結んでおります。皆さんのご意見をお待ちしております。
